宇宙農業サロン
更新:2011.12.1
宇宙農業研究の成果の高温好気堆肥菌システムによる放射能除染・減容化技術実証
福島の放射能汚染に対抗する植物パワー ひまわり作戦の中間報告 2011年11月 (PDF 3.6 MB)
JAXA 相 模原キャンパス 特別公開にて展示
2011年7月29-30日 10:00 - 16:30 最寄駅 JR横浜線・淵野辺(南口)
第3会場(特殊実験棟)
29日 神奈川県立・平塚農業高校・園芸科学班による ヒマワリ研究
30日 神奈川県立・相原高校・食品科学科による カイコ食品の研究
植物デザイン
2011年5月号 ひまわり作戦の特集記事掲載
大型書店にて販売中あるいは取り寄せ、草土出版
サ
ンプルページ http://www.sodo.co.jp/s_design/sd_12_a.html
宇宙農業からの提案
福島の大地にヒマワリを!
2011年3月11日の東日本大震災による津波は、たくさんの命を奪い、福島の原子力発電所に大打撃を与えた。事故により原発から漏れ出た放射性物質
(放射性同位体、ラジオアイソトープ、RIともいう)は、半減期が8日と短いヨウ素131と、30年ほどのセシウム137が主なものだ。これらは放射線を
出す能力(放射能)をもち、その量が多いほど人に悪影響を及ぼす。
放射性物質で汚染された農業土壌をきれいにできないだろうか。土壌汚染が深刻な場合、口に入る食料作物を育てることは当面できないので、花卉栽培に切り
替えるように福島のひとたちに提案しよう というのが、私たちがヒマワリ作戦を考え出したはじまりだった。
原発事故汚染からの回復にヒマワリ作戦を提案したいと、宇宙科学研究所のメールマガジンで4月12日に発信したところ、持てるいろいろな能力を福島のた
めに活かしたいという人たちが瞬く間に結集した。このうごきが4月22日に新聞で報道されると、福島を含む全国からヒマワリ作戦に参加したいという多くの
声が巻き起こった。さらにインターネットで全世界にヒマワリ作戦の情報がひろがり、種子を寄付したいといった申し出もとどいている。現在、私たちは、実験
室でのヒマワリとセシウムの基礎実験をはじめ、人手をかけない播種の方法なども試している。一方、農水省も避難指定地区でヒマワリ
などの試験をおこなう計画を5月5日に発表した。
●植物はカリウムの代わりにセシウムを取り込む
重度に汚染された土壌は客土により修復するのが適切なのだろうが、その方法を適用できる面積には限りがある。健康影響が懸念される場所の土壌もヒマワリ
により浄化したい。
セシウムは植物の肥料の一つであるカリウムと化学的な性質が似ているので、植物は体の中にセシウムを取り込みやすい。ヒマワリのセシウム取り込み能力
は、チェルノブイリ原発事故の後におこなわれた実験で実証されている。ひとつの報告では、水耕栽培ではあるが池の水のなかのセシウムを1回の栽培で95%
も減らしたという。他の植物と比べて、植物体が大きいヒマワリはセシウムを一段と多く取り込む。また、カリウムや無機態チッ素といった基本となる肥料成分
を低くおさえるとセシウムの取り込みを促進できるため、貧栄養な土地でも育つヒマワリは有効である。
●ヒマワリ作戦の2段階
1)土壌中のセシウムをヒマワリに取り込ませる
ヒマワリ作戦は、放射性セシウムの取り込みが期待できるヒマワリを栽培し、収穫したヒマワリを高温好気堆肥菌でミネラルに変換して、適切な処分場にはこ
び安全に貯蔵する提案である。農地の回復(土壌の放射性セシウム 5,000
Bq/kg以下)に加えて、福島の住民がふだん接する学校周辺、公園や道路脇などの土壌を子どもが遊べるようにするために最低限1,000 Bq/kg
以下にする。目標は福島の豊かな自然の回復である。重要なのは、放射性物質が粘土鉱物や腐植に吸着されて土壌の表面近くにとどまっている間にヒマワリなど
の植物に取り込んで除くことだ。
セシウムの土壌のなかの挙動は、カリウムに似ている。植物の根は土壌から選択的にカリウムをとりこむ。土壌のなかでは、性質の似たカリウム、セシウム、
アンモニウムのイオンが吸着座をあらそう。モデル植物をもちいた研究では、カリウムやセシウムを植物の根がとりこむしくみについて、遺伝子や細胞膜に埋
まっているタンパク分子などのレベルでも理解がすすんでいる。ただし、ヒマワリのような特定の植物種がセシウムを吸収する能力の高い理由はあまりよくはわ
かっていない。
2)ヒマワリ収穫後は高温好気堆肥化処理
問題は、栽培したヒマワリの処理法である。ヒマワリ作戦では、廃棄物の安全な処理法の一つとして高温好気堆肥菌処理システムを提案している。
放射性セシウムを含む植物体を燃やしてしまうと、煙として汚染を拡散させてしまう。高温好気堆肥菌は、100℃近くの高温で盛んに活動するバクテリア
で、酸素を送ると、活動する温度が高いだけあって植物体をみるみる食べ尽くして水蒸気と二酸化炭素にかえ、セシウムなどのミネラルだけがのこる。従来の嫌
気的堆肥化で出るいやな匂いもしないし、高温好気であるがゆえに病原性の細菌もふくまれない。残ったミネラルはよい肥料になるのだが、もし放射性のセシウ
ムが多い場合には、放射性廃棄物にもとめられる処分をおこなう。放射性の塵埃を閉じ込めながら安全に処理できる。
ただし原発などでの放射性廃棄物の処理や処分は法律で厳格に決められており、ヒマワリなどの処理は技術的な問題に限定せず、広く検討する必要がある。
●植生で覆うことで大気中の放射性物質を減らす効果もある
私たちは、ヒマワリ作戦のねらいを次のように考えている。
最終的には放射性物質を土壌から除去することが目的だが、その前に放射性物質が含まれている埃を減らすために、大地を植生で覆うことである。これは表土
で
起こる放射性物質を含む埃の舞い上がりを防ぐ(外部被曝の低下)ためだけでなく、この埃を吸うことによって体内に取り込まれる放射性物質を減らすこと(内
部被曝の低下)も可能にする。いずれも被曝の軽減策として有効であると考えられる。
したがって、冬期にヒマワリが枯れたとしても、表土が裸になり塵埃が飛散するのを抑えるために、すぐに刈り取らず、雑草も含めたランドカバー植物として
立ち枯れさせたままにする。
では、地表からでる放射線線量にくらべて、立ち枯れた植物体からでる線量はどうだろうか。仮に植物が根のとどく範囲のセシウムのすべてを植物体の地上部
に移すことができたとしよう。そのときの空間線量値の増大と、地表から放射能をおびた塵埃がまきあがることによる空間線量値の増大を比較する。前者のリス
クは立ち入りを制限により被曝リスクを低減できるが、後者は体内被曝のリスクも考慮しなければならずリスクは前者より大きくなる。
●ヒマワリ作戦、今後の進め方
ヒマワリ作戦を確実に進めるために、初めに小規模な実験を実施し、ヒマワリの放射能除去効果を他の植物種間で比較検討し、ヒマワリ等の植物による浄化の
有効性を判定する。これにより農地などの回復に何年かかるかを推定できる。他の方法と比較し、またヒマワリの品種や栽培法による効果の比較もする。単位面
積当たり年間に必要な種子の量、成長した植物体の収穫量と処理量、処理後に残る濃縮「堆肥」の量を調べ、物量とコストの算定を可能にする。
なお、ヒマワリ作戦を進める重要な条件に次の2つがある。
第1は、作業する際の被曝量を管理・低減することである。じつは、今回のように放射線管理区域外での被爆に対応した放射性物質関連法はなく、原子力災害
対策特別措置法も十分に機能せず、安全への対応が遅れた。
第2は、収穫植物体の放射性物質を安全に処理する手順、施設建設を準備することである。政府は校庭汚染土を放射性廃棄物として処分する検討をはじめた。
植物に含まれる放射能が1,000Bq/kgをこえると、放射性廃棄物としての扱いが必要である。放射性物質を吸収したヒマワリの処理のような公共の利益
に見合わないリスクを被る放射性物質処理は、事故の責任を負うべき事業体、公共の安全を確保する国、自治体が実行すべきである。
原発事故による放射能汚染を回復し安全な処分を進めるためには、福島の住民の声が必要不可欠である。その活動によってヒマワリ作戦が支持され、活動のよ
りどころになると考えている。
ひまわり計画についての連絡先 himawariproject@auone.jp
http://operation -himawari.com/(準備中)
原発事故の荒野をヒマワリで埋めよう (ISAS
Mail Magazine
342号 2011.4.12)
参考サイト
http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/JASI/pdf/JASI/72-4549.pdf
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/04/11/1304839_041110.pdf
http://d.hatena.ne.jp/oxon/20110411/1302473302
http://blog.energy.gov/content/situation-japan/
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No110/iitatereport11-4-4.pdf
http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1303747.htm
http://www.scj.go.jp/
宇宙農業サロン会合を下記の要領で開催しました。
日時:2011年 3月26日(土)13-17時(最遅終了時刻)
場所:東京八重洲ホール 302号室
(東京都中央区日本橋3丁目4番13号 新第一ビル、東京駅八重洲口より徒歩5分)
http://www.yaesuhall.co.jp/
東日本大震災に被災された方々には心からお見舞い申し上げます。
話題
火 星のアストロバイオロジー有人探査をささえる宇宙農業の構想とその課題(2008)
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宇宙基本計画案に対する宇宙農業からの意見
宇宙農業の心髄 (秋山豊寛さん訪問記)
平塚農業高校 宇宙トマト 近況
CosmoFlower 帰還予定
宇宙農業 2009 春
宇宙農業サロン会合 23 February, 2009
火星のドラマ パイパー
宇宙新体制と宇宙農業
宇宙農業 2009春
平塚農業高校・宇宙トマト
アオサに関する宇宙農業論文
火星の表層物質と農業用土壌 武田弘・矢沢勇樹
世界昆虫食大全、三橋淳 八坂書房 (2008)
宇宙農業 近刊
ISAS Mail Magazine 235号 宇宙に漕ぎ出す葛飾・下肥舟
葛飾区郷土と天文の博物館 星の講演会 にて宇宙農業の紹介 2009/4/18
RAST2009 June 11- 13, 2009, Istanbul
宇宙農業の紹介
宇宙農業通信 第41号 (18 January, 2009)
火
星内部からメタンの放出
火星のメタンとアストロバイ
オロジー
宇宙農業研究をすすめる方向 (宇宙利用シンポジウム(第25回)での発表 )
江戸時代の水運と金肥
(第
4回世界水フォ−ラム全体会合(2006年)における皇太子殿下基調講演)
Care
for a Silkworm With
Your Tang?
サロン会合(2008/10/24)
昆虫と農業: Robert Kok
低重力の生物学・医学: 粂井康宏
減圧下の土壌におけるヒートパイプ現象: 坂口巌
超好熱好気堆肥菌システム:森屋利幸
ラン藻の真空耐性: 新井真由美
昆虫グルメ: 内山昭一
韓国の宇宙食・低GI食材による宇宙食: 久保有希・片山直美
CosmoFlower/花伝説 宇宙へ: 長谷川洋一
COSPAR などの報告 そのほか
火星農業の実現におけるピートの役割 (和田秀徳、草炭研究、7-1、 21-29(2008))
平塚農業高校・園芸科学班による宇宙トマトのとりくみ (「リーダーシップ」2008年8月号)
養蚕の浮世絵(東京農工大学・科学博物館)
宇宙農業の紹介
2008年春の収穫
COSPAR 2008 Montreal
相模原・一般公開2008での宇宙農業
平塚農業高校での宇宙トマト栽培の紹介記事
2008年夏の宇宙農業作物
NASA Phoenix による火星の宇宙農業探査
宇宙農業に関する紹介や発表
宇宙農業 資料庫
宇宙農業における太陽光の利用
宇宙農業の教材化
宇宙農業基本資料「火星のアストロバイオロジー有人探査をささえる宇宙農業の構想とその課題」
平塚農業高校での宇宙トマト栽培実験
国連の昆虫食会議 飢餓の被害者から宇宙飛行士まで
Happy Space Hour ! 宇宙でお酒を
クワからキノコ
健康宇宙献立 TBS 2008年宇宙の旅で紹介
宇宙食 Michellan Three Stars
火星へは木造宇宙船で Moscow Winter Visit with Korean colleague
花伝説 宇宙へ
宇宙農業の春 タケノコ、クワ、カイコ、黒米、サツマイモ
宇宙農業の紹介2008年の相模原一般公開 8/9(土)(宇宙農業も例年通り展示)
- 宇宙利用シンポジウム(第24回)17-18 Jan, 2008にて、いくつか宇宙農業に関連する発表がなされた
- 学際シンポジウム「テラフォーミング−環境微生物学の挑戦」 1 March, 2008
- COSPAR Montreal 2008 の発表締め切り(17 Feb, 2008)せまる
宇宙農業サロン会合 (2007/12/6) 宇宙農業通信 第36号
宇宙農業サロン会合 (2007/9/3) 宇宙農業通信 第34号
宇宙農業サロン会合 (2007.2.27) 宇宙農業通信 第27号
Year of 2007
Photo
taken over Siberia on a way to Moscow
宇宙農業サロン会合が2006年12月7日(木)13時-17時に開催されました。
会場:日本宇宙フォーラム・会議室

宇宙農業紹介パンフレットをダウンロードできます(下の2つをクリックする)
宇宙農業サロン会合が8月24日(木)13時-17時に開催されました。
会場:日本宇宙フォーラム・会議室。

宇宙農業サロン会合が3月22日(水)13時-17時に開催されました。
会場:科学技術館(北の丸公園)6階第二会議室

宇宙農業サロン会合 2006年1月27日(金)日本宇宙フォーラム

宇宙農業 サ ロン会合 2005年10月11日(火)日本宇宙フォーラム

宇宙農業構想 一般公開 (2005.7.23 @相模原 宇宙科学研究本部)くわしくは宇宙農業通 信第9号
宇宙農業研究班WG会合 開催されました
2005年1月28日
(金)13時より18時
場所:日本宇宙フォーラム会議室

出席者:From left: 齋藤 高弘、北宅 善昭、刈屋 達也(back)、高沖 宗夫(front)、清水 強、後藤 英司、森 滋夫、山下 雅道、都木 恭一郎、大島 泰郎、石川 洋二、宮川照男、長友 信人、橋本 博文、齋藤孝夫、新井 真由美、大森 克徳、白石 篤志、片山 直美、大森正之、富田(横谷)香織
第21回宇宙利用シンポジウム・プロシーディング 宇 宙農業構想 PDFファイル
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FAX: 042-759-8449
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